日本から見ると地球の裏側に位置するアルゼンチンから、とびっきりの元気を届けてくれる映画が公開となりました。
アルゼンチンで実際に起こった債務不履行を背景に、金融危機で全てを失った人々の逆転劇を描いた人間ドラマです。
『明日に向かって笑え！』の舞台となるのは、アルゼンチンにある小さな田舎町。
2001年、放置された農業施設を共同で復活させるために、元サッカー選手のフェルミンたち住民は、みんなで貯金を出し合うことに。
しかしその資金を銀行に預けた翌日、金融危機で預金は凍結。しかも、この状況を悪用した銀行と弁護士に騙し取られて、無一文となってしまう。
彼らは奪われた財産を取り戻すため、ある作戦を企てるが……。
主人公のフェルミン役には、スペインのアカデミー賞と言われているゴヤ賞をはじめ多くの受賞歴を持つリカルド・ダリン。アルゼンチンでは“映画界のメッシ”とも呼ばれるほど、国民的な俳優さんです。
そして、フェルミンの息子ロドリゴ役は、リカルド・ダリンの実の息子であるチノ・リダン。日本でも公開された『永遠の僕のもの』で主人公の友人ラモンを演じたイケメン俳優…と言えば、ピンとくる映画ファンも多いのではないでしょうか。甘いルックスとワイルドな魅力で観客を魅了する若手実力派として、今後の活躍がますます楽しみな存在です。
ほかにも妻リディア役のベロニカ・ジナスなど、個性的なキャスト陣に注目ですよ。
頼りにならない政府に、悪徳エリート。金融危機に乗じて夢と財産を騙し取られても、“やられっ放し”ではいられない！主人公たちの無謀としか言えないリベンジ作品に、きっとあなたも声援を送りたくなるはず。
コロナ禍に猛暑。鬱々とした気分を吹き飛ばしてくれる一作です。（Text 八雲ふみね）
明日に向かって笑え！
La Odisea de los Giles
2021年8月6日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ他全国順次公開
監督・脚本：セバスティアン・ボレンステイン
原作・脚本：エドゥアルド・サチェリ
出演：リカルド・ダリン、ルイス・ブランドーニ、チノ・ダリン、ベロニカ・ジナス他
配給：ギャガ
後援：アルゼンチン共和国大使館
協力：インスティトゥト・セルバンテス東京
(c)2019 CAPITAL INTELECTUAL S.A./KENYA FILMS/MOD Pictures S.L.
公式サイト https://gaga.ne.jp/asuniwarae/
